ルミセルアッセイ LUMI-CELL® ASSAY

化学物質評価・動物代替法ルミセルアッセイ(LUMI-CELL®法)

日本・米国・欧州の認定をはじめ、世界で認められた
高精度・低価格・短納期な化学物質評価法

  • 高精度
  • 低価格
  • 短納期
  • 簡単
  • 高性能

LUMI-CELL法の特徴

特徴1

ヒト細胞を使用し、ヒトへの影響を評価できる

環境ホルモンとは

生体の成長、生殖や行動に関するホルモンの作用を阻害する性質を持っている外因性の化学物質のことを環境ホルモンといい、正確には「内分泌撹乱化学物質(Endocrine Disrupting Chemicals)」と呼ばれています。

現在、環境中にはホルモン作用を引き起こす疑いのある化学物質が、多数存在することがわかっており、多くの物質について調査研究が行われています。環境ホルモンが問題になるにつれて、様々な簡便な評価方法が開発され、応用されています。その中に近年開発された、ルシフェラ-ゼ遺伝子を導入したヒト培養細胞を利用し、エストロゲンとエストロゲンレセプター(ER)との結合をルシフェラーゼ活性により検出するルミセルアッセイ(LUMI-CELL法)があります。

LUMI-CELLとは

米国ノースカロライナ州のXDSI社(Xenobiotic Detection Systems International,Inc.)が開発した技術で、化学物質による化学物質のエストロゲン様作用を評価できる分析方法です。OECD TG457に認定され、高感度(検出限界:0.3pg/g)であり、医薬品、農薬、化粧品等化学物質の評価で利用できます。また、生細胞の持つエストロゲン作用メカニズムを利用している評価法のため、このエストロゲン作用を抑制する作用(抗エストロゲン作用)についても評価できる特徴を持っています。

特徴2

非常に高感度にエストロゲン作用を検出できる

LUMI-CELLの測定原理

Human breast Carcinoma cell "VM7Luc4E2"

生体に取り込まれた外因性エストロゲン様化学物質は内因性エストロゲンと同じように、細胞内のエストロゲンレセプターと結合し、性に係る様々な遺伝子を活性化させます。LUMI-CELLでは、ヒト乳がん細胞(vMCF7)にエストロゲンレセプターのレポーター遺伝子としてルシフェラーゼ遺伝子を組換えてできた細胞、VM7Luc4E2を使用し、化学物質のエストロゲン作用をルシフェラーゼによる発光反応を測定することにより検出します。

特徴3

抗エストロゲン作用も検出できる

植物エストロゲンなどの評価例

環境ホルモン(エストロゲン活性評価)の例

このLUMI-CELL法で植物エストロゲン類などを評価した例を示します。人工女性ホルモンであるジエチルスチルベステロール(DES)は17βエストラジオール(E2)と同等の強さのエストロゲン活性を示しています。また大豆に含まれるゲニステイン(Genistein)やダイゼイン(Daidzein)、カビ毒であるゼアラレノン(Zearalenone)などの植物エストロゲンはE2の1000分の1から10000分の1ほどの濃度で活性を示しています。また、ビスフェノールA(BA)やノニルフェノール(Nonylphenol)もE2の1000分の1から10000分の1ほどの濃度で活性を示しています。

これまでの主な研究例

ヒトエストロゲン受容体結合による活性化・拮抗作用物質を検出するBG1Luc ER TA 法に関する提案

2014年 国立医薬品食品衛生研究所

OECD TG457およびICCVAM Test Method Evaluation Reportをもとに、内分泌かく乱物質試験評価委員会によりまとめられた文書を用いてJaCVAM用か懐疑が評価および検討した結果、その有用性が確認された。
※OECDにおいては、2012年10月2日にこれをガイドラインTG457に取り入れている。

JaCVAMの活動―試験法資料一覧―内分泌かく乱物質スクリーニングーBG1Luc ERTAアッセイ

大気中粒子状物質のPAHsとエストロゲン活性の評価

2003年 環境ホルモン学会(滋賀県立衛生環境センター・日吉の共同研究)

滋賀県内、2地点、4期について、大気中の粒子状物質を粒径の大きさ別に捕集し、その多環芳香族炭化水素類(PAHs)の機器による分析と、バイオアッセイによる測定を行っています。その結果、大気中のPAHsにはエストロゲン活性を遮る働き(抗エストロゲン活性)が大きいことがわかりました。また、粒径が1.1μm以下の粒子に多くPAHsが存在し、抗エストロゲン活性も大きいことがわかりました。(粒径1.1μmの粒子は肺胞まで到達する)

農薬のエストロゲン活性評価

2003年 環境ホルモン学会(関西医科大学・滋賀県立衛生環境センター・日吉・関西大学の共同研究)

現在、わが国では食品衛生法によって農薬229種類に残留基準が設定されています。また、環境省がリストアップしている65種類の内分泌撹乱作用が疑われる化学物質のうち6割以上が農薬です。以上から、本研究では検出頻度の高い農薬について、エストロゲン活性および抗エストロゲン活性を評価することを目的に測定を行っています。

環境試料におけるバイオアッセイによるエストロゲン、抗エストロゲンの活性測定の適用

2001年 環境ホルモン学会(XDSI社・日吉の共同研究)

バイオアッセイを用い、馬の飼料となりうる毛虫、毛虫の糞、桜の葉、牧草のエストロゲン及び抗エストロゲン活性測定を試み馬の大量死産との関連を調べました。

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